Porcelain Nude

世界に無限に存在するアール(曲線)の中で、もっとも美しいのは女性の身体だと、森田は言う。硬すぎず柔らかすぎず、その皮膚の下に生命を湛えているからこそ醸し出される美しさ。だが、果たしてこの写真たちは、本物なのだろうか? 一体、リアルとは? 色彩や表情、毛穴さえ削ぎ落とされたミニマルな“身体”は、多様な疑問符を投げかける。その疑問によって喚起される創造性こそが、森田にとってのアートなのだ。
インテリアデザイナーとして、光と影のアングルを切り取ることは日常だった。だが写真は、平面から立体へと空間を創り出すのとは正反対のベクトルを向く。立体を平面へと落とし込む際に意識したのは、ミニマリズムが豊饒な妄想へと反転する瞬間を捉えることだった。欲望が美しさに、あるいは緊張が官能に。相反する価値観は、シャッターが押された瞬間で繋がっている。だからこそどちらに揺れるのか、見るものに委ねられる。
Original Photos by Platinum Print 2017
Original Photos by Platinum Print 2016
Original Photos by Platinum Print 2015
Original Photos by Piezo Graphy Print 2015